今シーズン限りでフェラーリを離脱することが決まっていたカルロス・サインツ。2月初旬に来シーズンからのルイス・ハミルトンのフェラーリ加入が発表されたことで、サインツの去就はメディアの見出しを賑わしてきました。
そんな中、ベルギーGP後のサマーブレイクに入ったタイミングでサインツの来季シートが決定。
サインツはここまでメルセデス、レッドブル、ウィリアムズ、アルピーヌ、アウディなどとリンクしていると伝えられてきましたが、トップチームのシート獲得の可能性が閉ざされたことで最終的にウィリアムズから2025年シーズンを戦うことが決まりました。
気になる契約は2025年からの2年契約プラス1年の延長オプション付き
決め手となったポイントの1つとして、ウィリアムズ側からオファーされた2026年以降トップチームのシートが空けばサインツは移籍可能であるというオプション付きの契約が大きいとされています。
移籍が決まったサインツは
「僕を信じて決断してくれた代表のジェームス・ボウルズとチームに感謝したい。彼らの強力なリーダーシップと信念が移籍を決める重要な決定打となった。」
とコメントしており、2020年にドリルトンキャピタルがオーナーとなり、資金不足の解消とその後チーム代表としてジェームス・ボウルズを起用するなど着実な進歩をみせるチームの長期的なプランが信頼できるものであったことが大きな理由だったようです。
ジェームス・ボウルズが以前、トトウォルフからのメルセデス育成ドライバーのアントネッリ起用の打診を拒否したことからも、ウィリアムズのシートは若手の育成の場ではなく、チームとして再びトップ争いをすることを目指しているのが伺えます。
その点では、度重なるチーム代表の交代、チームの身売り問題、自社製PUプロジェクトの中止など将来的なプランがはっきりしないアルピーヌは現在29歳のサインツにとってリスクの大きい判断だったのでしょう。
アウディについては、父であるカルロス・サインツSr.と強固な関係を持つことから有力な移籍先と考えられてきましたが、結局サインツの獲得には至らず。
The Raceによれば、アウディが選ばれなかった理由として、今シーズン唯一のノーポイントであるザウバーの現状や、新レギュレーションに向けたPU開発がかつてのホンダのように競争力を発揮するまで時間を要する可能性があることを上げ、さらにはオリバー・ホフマンとアンドレアス・ザイドルの内紛が明らかになったことがサインツが移籍を確信できなかった理由ではないかと伝えています。
ウィリアムズは昨シーズンの終盤に最高技術責任者としてパット・フライが加入し、新レギュレーションがスタートする2026年に上位争いに加わることを目指しています。
来シーズンは、サインツがウィリアムズでどのようなパフォーマンスを見せるのか。アルボンにとっても、ラティフィやサージェントとは違った強力なライバルが相手となるので真価を問われる1年になりそうです。
(画像/フェラーリ公式Ⅹより引用)
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