ハースの小松礼雄代表がシーズン前半戦を振り返り、昨シーズンからのチームの変化、自身のファン増加について語りました。
F1カレンダーはシーズンの前半が終了し、ハースはヒュルケンベルグが22ポイント、マグヌッセンが5ポイントを獲得。コンストラクターズランキングでは27ポイントで現在7番手に位置しており、6位のRBとはわずか7ポイント差です。ハースは昨年シーズンを通して12ポイントで最下位だったことを考えると目を見張る進歩だといえます。
そんな躍進するチームを支える小松礼雄さんがハースのYouTubeチャンネルで次のように話しています。(重要な部分をまとめています)
「シーズン前半を一言でいえば上出来でした。プレシーズンテストから目的ははっきりしていました。特にメインとして取り組んだのは、昨シーズンから苦しんできたタイヤデグラデーションの問題解決、そしてマシン自体の基本特性を把握して強みと弱みを理解することでした。」
「今は1つのチームとして戦えているということは自信を持てる部分です。昨シーズン終了まではそうではありませんでしたから…」
「(今シーズンのマシンのアップグレードが効果的だった理由は)チームワークに尽きます。昨シーズンからチームのメンバー自体はそれほど変わっていないです。変化としてはまず、コミュニケーション促進のために組織の改革に努めました。チーム間のコミュニケーションを円滑にするための環境を整え、一つの問題に対して全員で取り組めるような組織作りをしました。私たちのチームにはすでに良い人材が揃っていたのであとは彼らに適切な環境を与えてまとめられるかでした。」
「一度そのような組織を作ってもそれで終わりというわけではなく、継続して行うことが重要だと考えています。何かうまくいかないことがあったとき、誰かを責めるような環境であってはいけません。大事なのは、間違えを隠さず素直に認めることであり、みんなでその原因を突き止めることが必要です。」
また、インタビューの途中では小松さんが「自身のファンが増えている理由は何だと思うか?」と聞かれる場面がありました。その質問に対しては、照れ笑いを浮かべながら次のように答えました。
「ファンが増えているのかは分からないですけど、私はチーム一体となってハースを向上させようということだけを考えています。チームとしてまとまることでポジティブなエネルギーが生まれますし、時には良いレースも悪いレースもありますが、全体としてみればチームが正しい方向に進んでいることが分かると思います。もしファンがレースやトラックでの私たちを見てそれを感じ取ってくれていたならすばらしいことです。」
このインタビューでは、小松さんの真面目な人柄が存分に伝わってきました。また、話の中で、チームとして共通認識をはっきりさせるといったことを繰り返し発言されていたのが印象的でした。プレシーズンテストからチーム内でのコミュニケーションを深めるために組織に変化を加えてきたということで、小松さんがチームを率いるうえで大事にしていることがわかる貴重なインタビューでした。
日本人としてF1チームの代表として活躍する小松さんにこれからも注目していきましょう!
(画像/Qian Jun, Getty Imagesより引用)
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